副業の出口戦略・最終目標

節約は自分自身で考えたルールで実践することが重要|研究から見えてきたデータ

世間には数多くの「節約本」「節約ブログ」が出回っています。

かくいうこのブログも「節約ブログ」に該当します。

このブログを読んで「節約ができるようになった!」という方もいれば、「思ったより成果が出ない…」という方もいるかもしれません。

その違いは何でしょうか?

根性?継続力?節約へのモチベーション?

もちろんそれらも大切です。しかし、もっと本質的な違いは、「その節約法があなたに合っているかどうか」にあるかもしれません。

最近の研究が示した驚きの事実

カナダのCarleton大学の研究(Peetz & Davydenko, 2021)によると、なんと「自分自身で考えた節約戦略」は、「専門家が勧める節約戦略」や「一般的によく語られる節約戦略」よりも、支出を効果的に減らすことが明らかになったのです。

この研究では参加者を

  • 専門家が提案する節約戦略を学ぶグループ
  • 他人が実践する一般的な節約アイデアを教わるグループ
  • 自分自身で節約法を考えるグループ

の3つのグループに分け、1か月間の支出を追跡しました。

その結果、自分で節約法を考えたグループの支出は、他のグループと比べて平均2〜3万円ほど少なかったという結果になったのです。

なぜ「自分ルール」の方が効くのか?

研究チームは、考察部分でその理由を挙げています。

自分の性格に合っている(Person-fit)

自分で考えた戦略は、自分の性格や価値観、生活スタイルに合っているため、無理なく続けやすくなります。

状況に合わせて調整しやすい(Situation-fit)

一律に与えられた方法と違い、自分で考えることで、日々の状況に応じて柔軟にアレンジが可能です。

「自分で決めた」ことが記憶と行動を強化する

自分で決めたという自覚があることで、戦略が記憶に残りやすくなり、実行にも結びつきやすくなります。

言われてみれば、性格は、生活リズムや家族構成、職場環境なども、人それぞれ置かれている状況は全く違います

だからこそ、教科書通りにいかないのが現実。誰にでも当てはまる“正解”は存在せず「自分にとっての現実的な方法」や「自分で考え決めたルール」の方が自然と習慣になっていくんだと思います。

他人の節約術がうまくいかない理由

一方で、考察部分でなぜ他人に与えられた方法が上手くいかないのかも記載されていました。

たとえ専門家の戦略や有名な節約テクニックであっても、それが「自分に合わない」と感じたり、実生活での使い方がイメージできなければ、実行にはつながりません。

実際、この研究でも、専門家の節約法を教わったグループの支出額は、何の情報も与えられていないコントロール群とほとんど変わらないという結果でした。

自分の節約戦略を育てていくために

この研究からわかるのは、「どの節約法を使うか」以上に、「その方法が自分に合っているかどうか」が重要だということです。

まずは、自分が無理なく実践できそうな節約法を考えてみてください。

たとえば、「財布に現金だけを入れる」「週末にしかスーパーに行かない」といった、日常の小さな工夫でも十分です。

そして、そうした工夫を定期的に振り返りながら、自分なりの「節約ルール」を少しずつ整えていくこと。

それが、最も効果的で長続きする節約法になるはずです。

最後に|このブログで紹介している節約法について

これまで「fukugrow」では、さまざまな節約法や考え方を紹介してきました。

いずれも、私自身が実践し、効果を感じた方法をベースにお伝えしてきたものです。

ただ、今回紹介した研究でも示されているとおり、**節約においてもっとも大切なのは、「その方法が自分に合っているかどうか」**です。

このブログで紹介している内容は、あくまで「ひとつの選択肢」にすぎません。

もし、あなたの性格や生活スタイルに合いそうだと感じたら、ぜひ参考にしてみてください。

一方で、「自分には合わないかも」と感じた場合は、ぜひご自身で工夫を加えながら、あなたらしい節約スタイルを見つけていってください。

このブログが、そのヒントやきっかけになれば幸いです。

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