「副業もしていて収入は増えてきたけれど、正直、自由な時間がない――」
そんな風に感じている方もいるかもしれません。
実はそれ、私自身もずっと感じていたことです。
今の時代、「完全に働かずに生きる」というFIRE的な選択は、誰にでもできることではありません。
ですが、「働かなくてもいい時間の比率を少しずつ増やす」という方向であれば、現実的に目指すことができます。
この記事では、その考え方と実践のヒントについて整理してみたいと思います。
完全に働かない人生は、必ずしも現実的ではない
FIRE(Financial Independence, Retire Early)は近年注目されていますが、多くの人にとっては、まとまった資産や高年収が必要なハードルの高い選択です。
副業をしている人の多くは、日中は本業、夜や休日は副業に時間をあてており、むしろ『自由な時間がますます減っている』と感じているのではないでしょうか。
私自身も、本業と副業(アルバイト含む)を掛け持ちし、週6日・朝8時から夜7時まで働いています。
この生活の中では、「自由」と呼べるような時間はほとんどありません。
だからこそ、目指すべきは「働かない人生」ではなく、「働かなくてもいい時間を少しずつ増やしていく生活設計」だと考えるようになりました。
自由な時間とは、“空白”ではなく“選択できる時間”
ここで一つ大切にしたいのは、「自由な時間」とは単に“予定がない時間”ではないということです。
たとえば、コロナ禍で1日中何も予定がない日々が続いたとき、
私は「自由なはずなのに、どこか退屈で満たされない」と感じていました。
一方、学生時代を思い返してみると、平日は授業がありながらも途中でカフェに行ったり、試験が終われば1ヶ月間の休みがあったりと、全体としては“自由を感じる日々”だったように思います。
この違いから見えてくるのは、「自由な時間」とは、その時間をどう使うかを自分で選べる状態であるということです。
何をしていてもいい。
ただ、それを「選べている」という感覚が、自由の本質なのだと思います。
働かない比率を少しずつ上げるという戦略
そう考えると、出口戦略として目指すべきは、「働かないこと」ではなく「選択の余地を持てる時間の割合」を増やしていくことです。
そのために私が意識しているのは、次のような行動です:
- 副業収入の一部を投資に回し、将来的に“働かなくてもいい”時間を買っておく
- 「無理に仕事を入れない選択肢」を少しずつ増やす(断れる状態を作る)
こういった生活の自由度を上げる設計は、数年単位でみると非常に大きな差を生みます。
自由時間の比率は、収入の絶対額よりも大事かもしれない
「副業で月10万円稼げるようになった」としても、それで週7日すべてを働いてしまえば、本質的には自由になったとは言えません。
一方、月3万円の投資リターンで平日の朝をゆっくり過ごせるようになった人のほうが、「自由に使える時間」という観点では豊かかもしれません。
このように、自由度=時間の中身 × 選択できる比率で決まると考えると、目指すべき出口戦略も変わってきます。
働かなくてもいい時間は、少しずつ設計できる
「週1日は働かない」「月に1日は完全オフにする」
そんな小さな自由を設計していくことは、誰にでも実現可能な戦略です。
特に副業収入が安定してきた方にとっては、
「収入を増やす」から「自由時間を増やす」へと目標を切り替えるタイミングが訪れます。
時間の余白を意識的に作ることで、自分の感覚を取り戻し、
結果として「何に時間を使うか」を再選択できるようになります。
まとめ|完全なリタイアではなく、“自由の比率”を増やすという発想
副業の出口戦略は、「会社を辞める」ことではなく、「選べる時間を増やすことで、自分の人生を取り戻す」ことだと思います。
働くこと自体を否定するのではなく、「働かなくてもよい時間を少しずつ増やしていく」という柔軟な発想こそ、今の時代における最も現実的で、最も豊かな出口戦略だと感じています。
この記事のまとめ
- FIREはハードルが高いが、“働かなくてもよい時間”は設計できる
- 自由な時間とは「自分で選べる時間」のこと
- 副業収入を時間の余白づくりや投資に回すことで、選択肢が増える
- 働くかどうかを“自分で決められる状態”を目指すのが現実的な出口戦略