学校の課題提出、自治体や会社での掲示用、学会のポスター発表、あるいは副業での制作依頼など……
ポスターを作成しなければならない場面は意外と多くあります。
「Wordで作るべき?」「デザインソフトが必要?」と悩む方も多いかもしれませんが、実は最もおすすめなのは PowerPoint(パワーポイント)です。
今回はその理由と手順を解説していきます。
なぜPowerPointがポスター作成に向いているのか?
自由に縦横サイズを設定できる
ポスターは「A1」「A2」などの大判サイズで作成することが一般的です。
ただし、Wordでこのサイズを設定するのは難しく、思わぬ表示崩れやバグが発生しやすいのが現実です。
一方、PowerPointなら「デザイン → スライドのサイズ → ユーザー設定/ページ設定」から、縦横比や寸法をcm単位で自由に指定できます。
A判サイズ(A1/A2)も、px・cm・inchで自在に調整可能です。
画像・テキスト・図形の配置が圧倒的に楽!
Wordで画像を挿入しようとすると「変な位置に飛んでいく」「テキストがズレる」…といったトラブルがありがちです。
PowerPointなら
- 画像をドラッグ&ドロップで配置
- ガイド線が自動表示されて位置合わせがスムーズ
- テキストボックスも自由に移動・編集可能
が直感的に行えます。
印刷用PDFもきれいに出力できる
PowerPointからは高解像度PDF(300dpi以上)として保存できるため、印刷業者への入稿にも対応できます。
- ファイル → エクスポート → PDFとして保存
- オプションから「標準(オンライン公開および印刷)」を選択
これだけで、プロ品質のポスターが完成します。

追加コストゼロのことが多い
PowerPointは会社や学校で導入済みであることや、個人でもすでにOfficeを購入しており、PowerPointを持っている方が多いのではないでしょうか?
その場合、追加コストゼロで作業することができます。
また、多くの人がある程度の操作方法には慣れているため、コスパと実用性のバランスが非常に優れています。
PowerPointポスター作成の基本手順
それではPowerPointでポスターを作るための手順を紹介します。
- ポスターサイズを設定する
- デザイン、文章、イラストを挿入する
- PDFまたは画像に出力する
- 印刷会社にデータを送る/ポスター印刷機で印刷
ポスターサイズを設定する
上部メニューから「デザイン」タブをクリックします。

次に、右端にある「スライドのサイズ」をクリックします。

「ユーザー設定のスライドのサイズ(またはページ設定)」を選択し、

「幅」「高さ」の数値を手入力で設定します。

*例えば
- A1(縦)サイズなら 幅:59.4cm、高さ:84.1cm
- A2なら 幅:42.0cm、高さ:59.4cm
「スライドの向き」は「縦」を選択(ポスター形式の場合)
OKを押すと、画面サイズが指定通りに切り替わります。

デザイン、文章、イラストを挿入する

PDFまたは画像に出力する
ポスターが完成したら、上部メニューの「ファイル」をクリックし、
「エクスポート」または「名前を付けて保存」を選択します。
保存先フォルダを指定し、ファイルの種類を「PDF(.pdf)」に変更します。
PDFの品質:「標準(オンライン公開および印刷)」を選択(※これが高解像度)
「OK」→「保存」をクリックすれば、PDFが出力されます。
印刷会社にデータを送る/ポスター印刷機で印刷
A1をコピーできるような印刷機はあまり多くありません。
ポスターを発行するためには、印刷業者に原稿データを送り発行してもらいましょう。
プリントから手元に届くまで1〜2週間程度かかるので、早めにデータを送ることをお勧めします。
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まとめ:難しそうなポスター作成も、PowerPointでラクに解決!
難しそうに見えるポスター作りも、PowerPointなら「自由にレイアウト」「思い通りに配置」「高品質で印刷」まで、1本で完結します。
デザインソフトに慣れていない方でも大丈夫。
まずはA3やA4で試してみて、必要に応じてA1などに拡張していきましょう。

