「72の法則」が感覚的に使いやすい理由のひとつに、割り算がしやすいことがあります。
この“割りやすさ”は、実は素因数分解すると一目瞭然なんです。
72 の素因数分解:
72 = 2 × 2 × 2 × 3 × 3
= 2³ × 3²
つまり、2や3の倍数がたくさん含まれているんです。
このため、2、3、4、6、8、9、12、18、24、36…といった数字できれいに割り切れる。
暗算での割り算がスムーズで、金融教育にもぴったりです。
一方、69 の素因数分解:
69 = 3 × 23
23は素数なので、割れる数字が非常に少ない。
72のように多くの年利に対応できる柔軟性がないため、教育現場や実務では扱いづらいのです。
このように、「72」は数学的な正確さではなく、“数字としての使いやすさ”を優先して選ばれているという背景が、素因数分解からも見えてきます。

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