「ブログアフィリエイトはもうオワコンだ」と言われることが増えてきました。
確かにSNSや動画プラットフォームの台頭により、ネットサーフィンよりもSNSサーフィンが日常化している現代では、ブログの立場は以前よりも厳しくなってきています。
しかし、本当にブログアフィリエイトに未来はないのでしょうか?
今回は、SNS全盛期の今だからこそ見直したい、ブログの収益化戦略と専門性の重要性について考察します。
(「アフィリエイトとは?」と思った方は、まずは下記の記事をご参照ください↓↓)

SNSの台頭とブログの変化
SNSが主流になった背景
近年、SNSが急速に普及した背景には、情報の即時性とユーザーの興味との一致という2つの要因が大きく関係しています。
情報の即時性:なぜSNSが選ばれるのか?
SNSでは、リアルタイムで情報が更新され続けており、最新のニュースやトレンドに即座にアクセスできるのが特徴です。
例えば、Twitterでは1分間に数万件のツイートが投稿されており、最新の出来事が瞬時に流れてきます。
また、InstagramのストーリーズやTikTokの短編動画も、「今この瞬間」を切り取る投稿がメインで、24時間以内に消えることが多いため、ユーザーが常に最新情報を追いかける形になります。
ユーザーの興味との一致:アルゴリズムが拡散装置に
SNSのアルゴリズムは、ユーザー毎の興味・関心や過去の閲覧履歴に基づいて関連性の高いコンテンツを自動的に提案します。
YouTubeの「関連動画」やInstagramの「おすすめ投稿」は、その最たる例です。
ユーザーが視聴したコンテンツに基づいて、「これもあなたにおすすめ」という形で関連情報が次々に提示されるため、ユーザーは求めている情報を短時間で多く触れやすい構造になっています。
一方で、ブログにはこのようなアルゴリズムは存在しません。
関連記事の提案は作成者が設定した内部リンクやカテゴリページに依存しており、SNSのようにユーザーの行動履歴や興味関心に基づいて自動生成されることはありません。
その結果、ブログでは「この読者に今最適な情報」を瞬時に提案することが難しいです。
SNSは自動的にユーザーが求める情報を準備してくれるのに対し(受動的)、ブログやネット記事などはユーザー自身が関心のある記事を探さなければいけません(能動的)。
その影響もあってかSNSが主流となってのではないでしょうか。
ブログの強みは「保存性」と「検索性」
ではブログが勝る部分はもうないのでしょうか?
いえ,ブログには投稿の「保存性」と「検索性」という強みが残っています。
SNSの投稿は、発信後数日でタイムラインの下層に埋もれてしまい、再度アクセスされる可能性は低くなります。
一方で、ブログの記事は検索エンジン経由で長期間アクセスされ続ける可能性が高いのが強みです。
例えば、「副業 税金 確定申告」や「WordPress 初心者 設定方法」などの検索クエリでは、ブログ記事の方が詳細な情報提供が可能です。
なぜなら、ブログは1記事ごとに関連キーワードを網羅的にカバーし、体系的な情報を提供できるため、検索ユーザーの具体的な疑問に答えやすい構造を持っています。
検索性の強み
検索エンジン最適化(SEO)を施したブログ記事は、特定のキーワードで上位表示されることで、長期的なトラフィックを獲得できます。
例えば、「副業 ブログ 開設方法」で上位表示された記事があれば、その記事は1年後でも「副業を始めよう」と考える新規ユーザーにアクセスされ続ける可能性があります。
保存性の強み
ブログ記事は、SNS投稿とは異なり、過去のアーカイブとしてストックされる資産コンテンツです。
例えば、2023年に書いた「副業ブログの税金対策」という記事があれば、2025年の確定申告シーズンにも再度アクセスされる可能性があります。
特に、医療・税金・金融のような専門性の高い分野では、情報の信頼性が重視されるため、SNSよりも検索エンジン経由でのアクセスが多いです。
今後のブログアフィリエイトは専門性が重要
一般アフィリエイトの衰退
「おすすめのクレジットカード10選」「2025年の副業ランキング」といった誰でも書ける一般的なアフィリエイト記事は、競合が多数いるため参入が難しいです。
検索エンジンでの競合増加
クレジットカードや副業に関する検索クエリは既に大手企業や強力なサイトが上位を独占しており、個人ブロガーが参入する余地は狭くなっています。
例えば、「2025年 副業 おすすめ」「クレジットカード おすすめ」などを調べてみてください。
検索結果の上位には、「スポンサー」と付いている記事や、大企業の記事が多数見受けられるはずです。
企業が莫大な広告費を投入して上位表示を狙っているため、個人ブログが勝つのは非常に困難です。
SNSでの競合増加
一般アフィリエイトの競合は大企業や大手サイトの記事だけではありません。
競合はSNSにもたくさんいます。
SNSの普及により、ユーザーは「副業のおすすめ」や「クレジットカード比較」などの情報をSNS上のインフルエンサーや口コミ投稿で確認することもできるようになってきています。
その結果、昔であればブログ記事へアクセスしていた層が減少し、アフィリエイト収益化の難易度が上がっています。
専門アフィリエイトの可能性
一方で、専門分野においては依然としてブログの需要が高い状況です。
専門性の高い分野は、参入障壁が存在するため、一般的なアフィリエイト記事とは異なり、競合が少ないケースが多いです。
例えば,医師、薬剤師、看護師の転職サイト紹介のアフィリエイト記事は、医療業界の知識がないと信頼性のある記事が書けませんよね?
逆に、ITコンサルのアフィリエイト記事を医療従事者が書くことも難しいですよね?
このように、専門性を持つアフィリエイトブログは、単なる商品紹介ではなく「専門知識を基にした問題解決型のコンテンツ」を提供できる点で差別化が可能です。
したがって、これからブログアフィリエイトを目指す人は、一般的な「クレジットカード10選」や「副業ランキング」といったアフィリエイト記事よりも、
「○○向け転職サイトの比較」
「ITコンサルの収益化戦略」
など、特定の職業や業界に特化したアフィリエイト記事の方が長期的な資産コンテンツになり得ると言えます。
SNS依存のリスクとブログの安定性
2022年、Instagramのリールのアルゴリズムが変更され、多くのクリエイターが再生数の減少を経験しました。
YouTubeでも収益化条件が厳格化されるなど、プラットフォーム依存のリスクが高まっています。
ただ、ブログも決して安定とは言えません。
Googleのコアアルゴリズムアップデートによって、一夜にして検索順位が急落することもあります。
例えば、2024年5月の「Helpful Content Update」では、ユーザーの検索意図に合わないページが大幅に順位を下げるという事例が発生しました。
なぜブログが「アルゴリズム変更」に強いのか?
SNSのアルゴリズムは短期間で頻繁に変更される傾向があります。
例えば、InstagramのリールやTikTokでは、数ヶ月ごとにアルゴリズムが変更され、「動画の再生数が激減する」「フォロワーに届かなくなる」といった事例も少なくありません。
さらに、SNS投稿は後から編集が難しく、継続的に収益を得るためには常に最新のアルゴリズムに対応した動画を投稿し続ける必要があります。
一方、ブログのアルゴリズム(SEO)は、大幅な変更が行われる頻度が少なく、一貫性が保たれています。
Googleのコアアルゴリズムアップデートは年に数回程度で、「検索意図の明確化」や「コンテンツの品質向上」が主な変更内容です。
加えて、ブログ記事は投稿後にも編集が可能であり、古い記事をリライトして最新のSEO対策や内部リンクの設置を行うことができます。
また、ブログ記事は1ページ1ページが独立して存在するため、特定の記事が検索順位で下がっても他の記事でアクセスを補うことが可能です。
例えば、「副業の税金対策」の記事が順位を落としても、「副業の始め方」や「確定申告の書き方」などの他の記事がカバーできる構造です。
さらに、内部リンクを活用すれば、1記事がアルゴリズム変更で影響を受けても、関連記事にアクセスを流すことで損失を最小限に抑えられます。
今後の戦略:SNS × ブログのハイブリッド活用
今後のマーケティング戦略において、SNSとブログの二刀流戦略が有効です。
SNSで興味喚起 → ブログで深堀り解説
SNS上で短いノウハウやクイックティップを投稿し、「詳しくはブログで解説中」という形でブログに誘導。
例:「副業の税金対策の基本を解説!」→ Instagramのリールで簡単なまとめを投稿 → 「詳細な手順や書類の書き方はブログで解説中!」
ブログ記事をSNSで再活用
既存のブログ記事をリライトし、その一部をSNSで投稿。
例:「2023年版 副業ブログの収益化方法」→ 2025年版にリライト → 最新情報としてTwitterやInstagramで再告知。
専門分野の強化:ニッチ分野での勝負
一般的なアフィリエイト商品ではなく、専門性の高い商品やサービスに絞る。
例:「看護師の転職サイト比較」「動画編集ソフトの実践レビュー」など、専門知識が必要なコンテンツに特化することで競合を減らす。
YouTubeとの連携:SEO強化のための動画活用
同じコンテンツをブログとYouTubeの両方で展開することで、検索エンジンでの露出を増やす。
例:「2025年版 副業ブログの収益化方法」をブログ記事として投稿 → 同じ内容をYouTube動画で解説 → ブログ内にYouTubeリンクを設置して相互誘導。
まとめ:ブログアフィリエイトはオワコンか?
SNSが主流の時代において、確かに一般的なアフィリエイトブログは収益化が難しくなっています。
しかし、専門性の高い情報提供や、長期的に検索され続けるコンテンツにおいては、依然としてブログの価値は高いままです。
特に医療、税金、法律、投資などの分野では、体系的な情報を提供できるブログが今後も強みを持ち続けるでしょう。
また、SNSとブログを連携させることで、即時性と保存性の両方を兼ね備えた収益化戦略を構築することができます。
結論として、「オワコン」ではなく、「進化が求められるステージ」に入ったというのがブログアフィリエイトの現状です。
SNSの即時性を活かしつつ、ブログで深掘りしたコンテンツを提供することで、収益の最大化を図ることができるでしょう。